研究費(金) |
研究設備(物) | 科学者・技術者(人) |
東大、京大、東工大、早稲田、慶応、国立大上位校の理学部・工学部 |
< 国立大下位校の医学部 |
将来、立派なお医者さんになるのよ。 |
医師。社会的地位が高い。 |
将来、何になろうかなあ。 |
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成績が良いなら、理工学部はもったいないぞ。企業の技術者になると、お父さんのように、なってしまうぞ。医学部に行きなさい。 |
理工系の研究者、技術者 |
また、文理格差の問題によっても、理系離れ、理工系離れが進行している。
模式図を示すと以下のようになる。
この子は将来は偉なってほしいわ。 |
国会議員、会社社長、高級官僚(公務員)など、ほとんどが文科系である。 |
理科を勉強しても偉くはなれないってお母さんが言っていたなあ(理科離れ) |
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公務員なら理系は出世できないから、止めた方がよいぞ。お父さんは、博士号を取得した国立研究所の研究者(公務員、技官)だが、お母さんは、お父さんの出世しないことや給料の低さを、いつも嘆いているだろ。今は、博士が昔より多く、博士(ポスドク)の就職難 が生じている。お父さんのように就職できるかどうかも不明だよ。博士の自殺者も多い。子供たちに博士になれなんて言えないよ。学部卒業から5年かかるなら、医師の方がずっとよい。 |
理科系の研究者、技術者 |
研究成果を生み出すのはあくまでも人である。設備と研究費があっても、科学者、技術者がいなければ、研究成果は生まれない。 |
研究費は多い方が少ないよりはよい -> しかし、研究成果を生み出すのはあくまでも人である。
箱物の建設等も重要なことはある -> しかし、研究成果を生み出すのはあくまでも人である。
研究費(金) |
研究設備(物) | 科学者・技術者(人) |
この投資の科学技術振興に対する効率性は、多くの研究費や研究設備への投資を上回るであろう。
将来、お父さんのように、年収1億円の社会的地位の高い立派な科学者・技術者になって、幸せになるのよ。 |
理科って面白いな。将来は科学者・技術者になりたいな。父も母も、成績が良いのなら、医学部ではもったいないから、理工学部に進むように言っている。 |
→ | よし。日本でも頑張れば認めてくれる。どんどん学会に論文を発表するぞ。 |
すなわち、以下のような効果を発揮する。
(1) 研究者、技術者の社会的な地位が向上する。これは、優秀な子供たちを、科学者、技術者に向かわせ、理系離れ、理工系離れや理工学部の凋落傾向を防ぐのに大きな効果を発揮する。特に、若い技術者、研究者が受賞しやすくすれば、科学技術振興の効果が大きいであろう。
(2) 研究・開発への取り組みを促進させる。後述のように、選定の対象に、論文や特許を基準にすることにより、研究者、技術者が論文や特許を積極的に出すことを促進する。研究者、技術者の研究開発とその公開への取り組みを促すことによる科学技術振興の効果は大きい。
(3) 日本の学術誌の地位を向上させる。後述のように、選定の対象に、日本の論文を指定すれば、優秀な論文は、英語で書かなければならないという風潮をなくし、学問における日本の学術誌の地位が向上する。日本の科学技術の振興に役立つことになる。
(4) 優秀な人材の海外への流出を防ぐ。日本でも、優秀な科学者、技術者は、年収1億円への道があることは、優秀な人材が海外に頭脳流出する際の歯止めの1つのファクターになる。
(5) 国が、研究者、技術者を本当に支援しているという実感は、研究者、技術者の日本を愛する心を増進する。日本の科学技術の振興には、思い切った政策が必要である。
(6) 研究者、技術者がより研究に専念できるようになる。研究者、技術者自身には、お金や地位に無頓着な者も存在するが、その周囲の者はそうではないことが多い。研究者、技術者の社会的地位を向上させることは、研究者、技術者を雑事から解放し、研究に専念できる環境を作るのに役立つ。
(7) 研究者、技術者を取り巻く社会的環境が総合的に良くなることで、研究者、技術者が研究がしやすくなる。
(8) 国が、研究者、技術者に金銭的な支援をすることにより、企業の研究開発も促進される。1億円の受賞を目指して、研究者、技術者の士気が高まることは、企業に良い効果を与える。日本経済に好影響を与える。
以上のように、優秀な科学者、技術者の年収1億円1万人計画は、科学技術の振興の秘策である。
経営会議:技術者のA君は、お金にならない研究ばかりしている。もっと会社の利益になるように、研究開発ではない、雑用をやらせたらどうか。 |
会社からの命令 ---> 少しは会社の利益に貢献しろ。君を雇うことにより、会社は儲かっていない。大損なのだよ。研究開発ばかりしていないで、研究開発以外の雑用もしなさい。 |
もう少しで成果が出るぞ。雑用を言いつけられなければ、欧米より先に研究を完成させることができるのだが。 |
優秀な科学者、技術者の年収1億円1万人計画の実施 |
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経営会議:技術者のA君は、論文を投稿し、年収1億円になったそうだ。もっと自由に研究をさせてあげたらどうか。 |
会社からの命令 ---> フェローとして君を雇うことにより、君に自由な身分を保障する。研究開発以外の雑用は必要ない。会社の名声を高めるため、君に期待している。 |
研究に専念して、欧米より先に研究を完成させた。基本発明で特許もとったぞ、日本の国益に貢献して、年収1億円をもらった日本に恩返しをしよう。子供にも、理科離れを防ぎ、理工系への進学を勧めるぞ。 |
問題は、1万人の効率的な選定である。政府の失敗を避け、民間の力を最大限に活用するアイディアが必要になる。
そこで、1万人の選定に、民間の評価(学術論文と特許等)を活用するというアイディアが重要になる。民間で高く評価された人を、上から1万人選ぶことにより、政府の失敗を避けることができる。
政府の非効率性を防ぐには、民間の評価を利用することが必要だね。政府は民間の評価を増幅する黒子に徹するんだ。 |
すなわち、政府は、民間が評価した報酬を、あくまでも「増幅」させる役割に徹するという新しい考え方が重要になる。これを、民間評価増幅法と名づける。政府の失敗
を防ぐ新しい手法である。
たとえば、基礎科学については、学会の論文賞等を基準とすることが考えられる。
たとえば、論文賞の受賞が、莫大なお金になるようにすれば良い。例を挙げると、大きな発見をした人が民間で賞金1000万円の最優秀論文賞を受賞した場合、政府から9000万円が与えられ、1億円に増幅されるようにする。
国家予算の投入により、外国の論文誌ではなく、日本の論文誌が、優秀な日本人の論文を集めるようになれば、日本の学会誌や日本語の地位が飛躍的に高まるであろう。
日本の学界のレベルも随分上がったね。 |
欧米よりも、優れた研究が、英語ではなく、日本語で発表されることも多くなってきたよ。 世界の研究者が、日本の科学技術を学ぼうと、日本語を学び始めたそうだよ。 |
職務発明で財をなす技術者も増えたね。政府がかなりの部分を払ってくれるので企業も喜んでいるよ。 |
1万人に選ばれたことで、周囲の対応が良くなり、研究の自由が大きくなった。お金に困ることもなくなったので、アルバイトも止め、研究に専念できる。家庭環境も良くなり、研究の障碍になることもなくなったぞ。 家族にケーキを買っていくぞ。賞は家に飾っておくぞ。子供も理系に夢を持つぞ。 |
年収ランキング | |
1位 | 技術系企業の社長 |
2位 |
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3位 | 技術者 |
4位 | |
5位 | |
6位 | 科学者 |
7位 |
年収ランキングに、科学者、技術者が入るなんてことがあったんだ。俺も、子供の頃からこういう世の中だったら、今の金融業じゃなくて、科学者、技術者を選んでいたかもなあ。 俺は、文系就職したが、理系出身だ。前からこういう世の中だったら、メーカーに就職したかもしれないなあ。理科系の製造業離れも、止まるんじゃないか。 |
まだまだ、民間にも埋もれた研究者はいるわよね。でも政府がそれを探すのは難しいわ。それを探していくのは次の課題ね。まずは、民間で評価された人の評価を政府が増幅するのね。でも、会社も、年収1億円の1万人に選ばれた社員がいると評判が上がるでしょ。だから、埋もれた研究者、技術者を発見するのに、会社も少しは熱心になるかもしれないわ。 |
経営会議:最近は株主もうるさくなってきていますし、いっそのこと、R&D部門を削減して、短期的な利益を上げましょうか。社長の成績も上がり、株主の配当も増えますよ。我々の役員報酬だって、上がるんじゃないですか。 社長:そうだなあ。政府が支援してくれれば、創業以来の技術を大事にする体質を捨てなくてすむのだが・・・。技術者のA君もこれでリストラだなあ・・・。 役員:一度失ったR&Dの風土を取り戻すのは難しいですからね。日本の国益にはなりませんが、背に腹は代えられませんなあ。私も、株主から突き上げられたくはないので・・・。 |
研究開発予算に25兆円というけれど、本当に効率的に使われているのかしら。そんなことより、老人の福祉にお金をあててほしいわ。 でも日本が沈んだら、老人の福祉どころではなくなるわよ。せっかく税金を払ったのだから、効率的に使ってほしいわ。 |
1.効率性が悪くなりにくいもの | A.科学者、技術者への直接投資 B.民間企業の研究開発への減税 |
2.効率性の評価が難しいもの | 政府による科学技術研究費の支出 |
3.効率性が悪くなりやすいもの | 政府による大規模プロジェクト、設備(箱物)の建設 |
研究開発予算に25兆円というけれど、私の子供は、技術者で給料も悪いのよ。孫は、理系は待遇が悪いので、理系には進みたくないといっているわ。親を見れば分かるのね。もう一人の子供は、科学者になったけれど、アメリカに流出してしまったわ。日本はひどい国だと言い残して。25兆円もかけて、どうしてそういうことになるのかしら。そんなことなら、私の税金は、老人の福祉に使ってほしいわ。 |
技術者のA君は、1万人に選ばれるかどうか微妙だそうだ。我が社の名誉のために、職務発明の対価を少し上乗せしてあげないか。 それなら、A君のボーナスをその分減らす必要がありますね。 それはだめだ。1万人の選定にあたっては、確定申告書を、証拠として提出することになっておる。前年度よりボーナスが減っていたら、すぐにばれるぞ。 |
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